わっさん

MOROHAを知ることになった曲「tomorrow」


2017年の終わり頃、私はこの曲を友人に紹介されてMOROHAを知ることになった。

この曲を聴き始めた時はなんだこの歌い方はと思い、この特徴のある声も多少の違和感があった。しかし、この曲を聴き終わる頃にはそんな違和感よりも心に刺さるものがあり、衝撃的だったのを覚えている。

そして、ポエトリーリーディングという新しいジャンルに初めて触れることになり、音楽に対する幅が広がったと思う。また、MOROHAはこの表現の仕方だからこそ思いが伝わってくるのではないかと思う。

歌詞

暖かい春の光の中を 野球少年が走っていくよ 清原モデルのバット背負って 立ち漕ぎで坂道登っていくよ 将来の夢はプロ野球選手 東京ドーム 巨人のエース 今は補欠けどきっと上手くなる 牛乳飲んで身体もでかくする 出れない試合も 水汲み 声出し 遥かに 日差しより強い眼差し 理屈の前に 気持ちが溢れてる ベンチにいても君は輝いてる 無理目な打球 夢中で飛びつく ピッチャーゴロでもヘッドスライディング ユニフォームは汚して来なさい ママのドレスコードを守ってる どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの? どのツラ下げて 何処へ向かうの? 誰もが気付けば大人になった あれからどれ位の日々が過ぎた? 人生は旅だ そんなのは嘘だ 俺はどこにも行けないじゃないか 流れるベルトコンベアの上で 日々を 滑らせ運んで行くよ 部品をつくる 部品になった 身近で容易い欲に溺れた ポケットの小銭でアダルトビデオ 裸で大股広げるあの子の 昔の夢は どんなだろうか 家族 恋人はいるんだろか 一発抜いた後に思う 浅はかなエゴだ 俺と同じ年のメジャーリーガー 海の向こうで初勝利上げた まるで自分の事のように 街もテレビも大騒ぎしてる どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの? どのツラ下げて 何処へ向かうの? 誰もが気付けば大人になった どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの? どのツラ下げて 何処へ向かうの? 描いた分消えて無くなった 俺より俺を信じてた女 笑顔は余裕で言葉を超えた 出会った時から5年が経っても 変わらぬ愛でそばにいてくれた あなたはMOROHAが売れますように 俺はしといてねご飯の用意 ライブ理由に誕生日放置 クリスマスもサンタの権利を放棄 笑える位に出ない結果も 心配ないって支えてくれたあなた 優しさが嬉しかった 反面どうにも苦しくなった 焦れば焦る程道は狂う 僻みや妬みで歪んでく目付き どす黒い思い 底知れぬ闇 呪い 怨み 怒り その果てには お前さぁ本当の事を言ってみ? お前も腹じゃ笑ってんだろ?バカにしてんだろ?言えよ? 言えよ! 溢れたゴミ箱の底の方に あなたが涙拭いたティッシュがある 食べてやろうかと思いましたが その資格が無いからやめました 団地の灯りが眩しすぎて 洗濯物が風になびいてる 俺の 叶わなかった夢を 誰かが今叶えてる ビニール袋飛び出したネギや がま口抱えて帰る二人は 今夜は記念日だからイタリアン 痛みや不安 スープの中で溶かす 朗らかな笑み 好き故の涙 時にはイライラが積もり積もっても愛せ ずっと愛せ さよなら どうか元気で どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの? どのツラ下げて 何処へ向かうの? 自ら選んで嘘にしたんだ どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの? どのツラ下げて 何処へ向かうの? 描いた分消えてなくなった それでもそのツラ下げて 歩いていけよ 最後は嘘になるなよ ラップ抜きで惚れてくれた彼女よ どうか 俺抜きで幸せになれ 本当は一本道の迷路を 散々迷って人は歩くよ 理由は無くとも足は出すよ そうすりゃそれが理由になるもん

きっと きっと 絶対だよ絶対だ 信じなきゃ

この曲の1番の歌詞では、幼いころの少年時代の歌詞となっており、今の自分と比べてどうだろうかと思わせるような内容になっている。

今までの人生で自分が信じてきたことをやってきたのに対して、今の自分はそれを裏切るような行為をしてしまっている。だから、どのツラを下げて生きてんだってMOROHAは言いたいんだと思う。

そして、今まで信じて正直に生きてきたのに、それを嘘にしてしまっているじゃないかという葛藤がみられる。

途中から昔付き合っていた女性の話になってくるのだが、この曲を初めて聴いた時、私自身は彼女と付き合っていた。でもちょうどうまくいっておらず、言い争うようなことはないが、心の距離を感じていた。お互いに喧嘩するような性格でもなかったので、別れるきっかけもなく何となく付き合っているように思えた。

だから、この曲を聴いた時にどのツラを下げて今の彼女と付き合っているんだろうと思ってしまった。相手のことを一生好きでいられるなんて無理じゃないか、結婚して子供ができてお互いに幸せだと思うだろうかということを考えると、今の自分には想像できないと思ってしまった。自分の人生をささげる覚悟があるのかわからなかった。

そのため、どのツラを下げて彼女と付き合っているんだろうと思ってしまった。中途半端な気持ちで付き合っていることが彼女に対して申し訳なくなり、間違ったことをしている気持ちになった。この曲は、彼女に対する気持ちがわからなのに付き合っていることに対して、嘘つきだって言っているような気がした。

その結果、嘘をつき続けることができなくなってしまい、それが別れの一つの原因になってしまったと思う。

この曲は、人生の選択を誤ってしまったと感じている人や今どん底を経験している人達を応援しているというように捉えるのが普通であり、私の感じた気持ちが正しかったかなんてわからないけれど、自分の行動にまで影響を与えた曲であることに間違いはなく、それだけ力のある曲だと思う。

そして、この曲の最後にもあるように、人生を生き抜いた最後の時にはお互いが嘘にならないように、自分の選んだ道を信じて正解だって思えるように生きていきたいと思う。

また、MOROHAが本気で頑張っている姿を見て、逃げている自分を見つけてしまうことも多くあるため、時にはMOROHAの曲を聴くことがきついこともあると思う。しかし、MOROHAを知ってしまった以上聴かずにはいられないし、MOROHAと同じく人生を生き抜いていく同志として、私も命を描いてこうと思う。

0 件のコメント :

コメントを投稿